犬のくしゃみの原因と予防対策&ドッグフードの選び方-ドッグフード博士
ここでは犬のくしゃみの原因と予防対策をまとめてご紹介します。犬のくしゃみの原因は大きく分けて「病気」と「外的要因」の2つがあります。ここではそれぞれあるくしゃみの原因と予防・対策方法を詳しくまとめた。各病気のくしゃみ以外の症状もまとめたので病院に連れていこうか迷っている方・愛犬のくしゃみが止まらない・くしゃみを連発するという方は参考にしてみて下さい。
犬のくしゃみの原因と予防対策【目次】
- 犬のくしゃみの原因と予防対策Ⅰ:病気の場合
- 犬のくしゃみの原因と予防対策Ⅱ:外的要因の場合
- 【犬のくしゃみがとまらない・連発する場合】の原因と対策を詳しく解説
- 「これってくしゃみ?」犬の逆くしゃみ(逆さくしゃみ)の原因とは?
- 犬がくしゃみの他に鼻水も出てるんだけどこれって何か病気なの?
-犬がくしゃみをする病気Ⅰ-1:鼻炎
-犬がくしゃみをする病気Ⅰ-2:副鼻腔炎
-犬がくしゃみをする病気Ⅰ-3:歯周病
-犬がくしゃみをする病気Ⅰ-4:蓄膿症
-犬がくしゃみをする病気Ⅰ-5:鼻粘膜腫瘍
-犬がくしゃみをする病気Ⅰ-6:ケンネルコフ
-犬がくしゃみをする病気Ⅰ-7:犬ジステンパーウイルス
-犬がくしゃみをする病気Ⅰ-8:犬伝染性肝炎
-犬がくしゃみをする病気Ⅰ-9:クリプトコッカス症症
-犬がくしゃみをする病気Ⅰ-10:肺水腫
-犬が外的要因でくしゃみをする場合Ⅱ-1:アレルギー
-犬が外的要因でくしゃみをする場合Ⅱ-2:刺激物
-犬が外的要因でくしゃみをする場合Ⅱ-3:急激な温度差
犬のくしゃみの原因と予防対策Ⅰ:病気の場合
ここでは主な症状としてくしゃみが挙げられる病気の原因と予防対策・くしゃみ以外の主な症状を紹介します。
犬の鼻炎に有効な予防方法としては「ワクチン接種によるウイルス予防」と「アレルギー対策」くらいです。他の原因については対策が難しいです。
鼻炎の原因となりうるジステンパーやケンネルコフに関してはワクチンで予防が可能ですが、ワクチンには副作用などのデメリットもあるので獣医の説明を受けて納得の上で受けさせましょう。
鼻炎を発症してしまった場合、命に係わる危険性は低いですが慢性化すると副鼻腔炎となるので早めに原因を特定し抗生物質や抗炎症剤などで治療が必要になります。
副鼻腔炎は鼻炎を元に発症するケースが非常に多いです。なので鼻炎の症状を見かけたら早めに受診し、早期治療をこころがけましょう。
ウェットフードよりもドライフードを選ぶ・歯磨きガムや日常的に歯磨きを行う・定期的にスケーリング(歯垢・歯石の除去)を行うなど、日ごろから注意することである程度は歯周病を防ぐことができます。
歯周病が悪化しくしゃみが出ることもありますが、くしゃみの前に次のような歯周病の症状が先に出てくるのでくしゃみが出る前に気づくことが多いです。
鼻炎(鼻の粘膜が炎症を起こしている)や副鼻腔炎(副鼻腔の炎症)の原因を予防するしかないんですが、一部にウイルス感染などが原因となるものがあるのでそれらを予防するためにもワクチン接種などが効果的です。
副鼻腔炎の結果として副鼻腔に膿がたまるのが蓄膿症なので鼻炎や副鼻腔炎の症状がみられた時点で早めに受診・治療するように心がけましょう。
鼻粘膜腫瘍の原因は血統や原因不明のものが多く、効果的な予防方法はありません。ただ、鼻の中に腫瘍ができるのは稀です。
症状として次のようなものが見られるので日ごろからスキンシップを欠かさず異変を感じたら早めに受診するようにして下さい。
ケンネルコフは感染した犬のくしゃみなどで飛んだ唾液から感染します。免疫力の低い子犬が感染しやすく、不特定多数の犬がいる場所(ドッグランなど)ところに行く際には注意が必要です。
ケンネルコフで多い「パラインフルエンザウイルス」と「イヌアデノウイルス2型」はまだ効果的な薬がないのでワクチンによる予防が欠かせません。ワクチンはデメリットもあるので獣医から説明を受けた上で行いましょう。
ウイルス単体に感染した場合は軽い症状が10日程度でてから回復しますが、抵抗力の弱い子犬や老犬、他のウイルスや細菌に同時感染すると症状が重くなり場合によっては死んでしまうこともあります。
犬ジステンパーウイルスは感染した犬のくしゃみや直接・関節的に接触することで感染します。
目やに・鼻水・尿・便・唾液(食器の共有)からも感染します。特に免疫力の低い子犬やシニア犬は発症率が高くなります。
犬ジステンパーウイルスにはワクチン接種での予防が効果的です。ウイルス自体に効く薬は無いので、万が一犬ジステンパーウイルスに感染した場合は、細菌などの2次感染を抑える程度の治療しかできません。
ワクチンはデメリットもあるので獣医から説明を受けた上で行いましょう。
犬伝染性肝炎の予防には定期的なワクチン接種での予防が効果的です。ウイルス自体に効く薬は無いので1年に1回はワクチン接種が必要です。ワクチンはデメリットもあるので獣医から説明を受けた上で行いましょう。
また、日ごろから散歩中に他の犬のおしっこの臭いを嗅いだりするのをしつけておくのがいいでしょう。
クリプトコッカスというカビ菌を鼻や口から吸いこむことで感染します。
クリプトコッカスは空気中や土の中など、いたるところに存在する菌です。特にハトの糞には多く存在します。
クリプトコッカスは空気中や土の中に存在する菌なので予防することは極めて困難ですが、散歩コースにハトが大量にいる場所や、糞が大量に落ちている場所はコースから外しましょう。
免疫力が高いうちは無症状で、子犬やシニア犬など免疫力が低い子が症状を発症しやすいので心当たりがある子で、次のような症状が見られる子は早めに受診してあげて下さい。
犬が肺水腫を起こす原因のほとんどは心臓病が原因です。
肺水腫は元となる病気(心不全や僧帽弁閉鎖不全など)が原因で起こることが多く、肺水腫のみを予防することは出来ません。
肺水腫を起こすと次のような症状が出るので、日ごろからスキンシップを心がけて異変に気づいたら早めに受診しましょう。
犬のくしゃみの原因と予防対策Ⅱ:外的要因の場合
ここからは犬がくしゃみを起こす「外的要因」の原因と予防対策をまとめました。
アレルゲンとの接触が原因でくしゃみが出ることがあります。アレルゲンは多岐にわたりますが多いのは主に次の2つです。
くしゃみの原因がアレルギーなのか判断する方法として、「場所や季節に関連性がないかチェック」する方法があります。例えば
このような条件の合わせて、次のような症状が出る場合はアレルギーを疑ってもよいかもしれません。
正し、アレルギーの場合は深刻な皮膚炎以外は薬で症状を抑えることが難しいので空気清浄機や散歩から戻ったときにブラッシング・小まめな掃除などで予防するしかありません。
犬の嗅覚が優れているのはご存知かと思いますが、その分刺激にも敏感になっています。
香水や芳香剤をはじめ香水・タバコ・香辛料・アルコールなどは犬の鼻を刺激しくしゃみを誘発しやすいのでできるだけ犬がいたずらできないような引き出しなどにしまっておきましょう。
人も気温の差によって鼻の粘膜が刺激されてくしゃみが出る人がいますがそれと同じです。
室内と外気との差が激しい時に一時的にくしゃみが出ます。鼻炎を起こしやすい子は温度差によるくしゃみが出やすいと言われています。
病気ではないので温度差がある環境での一時的なくしゃみなら放って置いても問題ありません。
【犬のくしゃみがとまらない・連発する場合】の原因と対策を詳しく解説
短時間にくしゃみを連発したり、温度差など心当たりがなくくしゃみが止まらない場合、アレルギーか刺激物による可能性が高いので各項目を読んでみて下さい。
連発したり止まらないということはないけれど、慢性的にくしゃみが出る・くしゃみが多いような気がする、そんな場合は病気も考えられるので他のくしゃみ以外の症状がないか各病気の項目をチェックしてみて下さい。
小型犬や短頭系(鼻がつぶれた系統)に多いと言われたりアレルギーやワクチンが原因だ、など言われておりいまだに原因ははっきりと分かっていませんが息を吸う時に大きな音をたてるのが逆くしゃみです。
「逆さくしゃみ」や「リバース・スニーズ」ともいいますが、正式には「咽頭絞扼反射」や「発作性呼吸」と言います。youtubeなどで「逆くしゃみ」と検索すると動画が出てくるので愛犬の症状と比べてみると良いでしょう。
基本的に前触れや決まった条件などはなくはじまり、数秒から数分で収まります。頻度にもよりますが1週間に何度も見られる場合は気管虚脱など別の病気が原因で起きている可能性もあるので一度受診することをおすすめします。
犬がくしゃみの他に鼻水も出てるんだけどこれって何か病気なの?
犬がくしゃみをする場合、症状としてくしゃみ単体よりも鼻水やその他の症状とセットで起こることが多いです。
なのでくしゃみと鼻水だけでは病気なのか、アレルギーで放っておいてもいいのか分かりません。
また、くしゃみと鼻水が出る病気は重くなるものが多いので、「毎年恒例のアレルギー」や「芳香剤をじかに嗅いでしまった」などあなたがしっかりと原因を把握してる場合を除くと安心する為にも一度受診した方が良いでしょう。
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