老犬がご飯を食べない・食欲不振の時の対処方-ドッグフード博士

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老犬がご飯を食べない・食欲不振の時の対処方-ドッグフード博士

老犬がご飯を食べない・食欲不振の時の対処方-ドッグフード博士

ここでは老犬が食欲不振の時の対処法をご紹介していきます。シニアになってくると、若い時とは違い体調不良や病気で食べたくてもご飯が食べられなくなることも出てきます。

 

 

老犬が食欲不振の時の対処法【目次】

 

 

老犬がご飯を食べない・食欲不振の時の対処方Ⅰ:病気を疑う

老犬になると、必然的に運動量や筋肉量が減ってくるためどうしても代謝が落ちてきます。その為、成犬のころとは違いどうしても食べる量が減ってきます。

 

但し、「うちの子も年を取ったんだなぁ」だけでは済まないこともあります。ここでは「老犬がかかりやすい病気の中でも、主な症状に食欲不振が含まれる病気」をご紹介します。

 

食欲不振以外の症状についてもご紹介するので、これらの症状がみられた場合は動物病院に連れていってあげて下さい。

シニアがかかり易く「食欲不振に陥り易い病名」 食欲不振以外の主症状

咽頭炎

咳・首のリンパの腫れ・えづき・呼吸困難・鳴き声の変化・よだれの量が増える

気管支炎

咳の後のえづき・渇いた咳・元気がない・呼吸困難・運動を嫌がる

肺炎

咳・吐き気・運動を嫌がる・元気がない・発熱・呼吸困難

肝硬変

黄疸(白目や口の粘膜が黄色くなる)・元気がない・徐々に痩せていく・おなかが膨らむ(腹水)

慢性腎不全

貧血・痩せていく・骨が脆くなる・水を飲む量が増える・おしっこの回数が増える

膀胱結石

ぐったりする・元気がない・尿のアンモニア臭がきつい・発熱・水を飲む量が増える・血尿・おしっこの回数が増える・尿の色が濃い・尿のにごり

認知症

おもちゃや遊びに対する興味がなくなる・粗相が増える・名前を呼んでも応じない・無駄吠えが増える

乳がん

痩せていく・乳首の腫れ・手足の付け根が腫れる・胸やお腹を触られるのを嫌う

悪性リンパ腫(消化器型)

下痢・嘔吐

歯周病

歯茎の赤み・副鼻腔炎の併発・口からの異臭(腐敗臭)・嘔吐・歯茎から出血・食欲はあっても食べるのが遅い・歯がグラつく・歯が長く見える(歯茎が下がる為)

虫歯

口からの異臭・歯の変色・歯に穴があく・食べたそうにするが食べるのが遅い

 

勿論、上記以外の病気でも病気によって元気がなくなり食欲が低下することは考えられます。年を重ねるだけ、病気のリスクは増えていきます。食欲不振以外にも気になる症状がみられる場合は、受診してみましょう。

 

老犬がご飯を食べない・食欲不振の時の対処方Ⅱ:絶食は様子をみながら1~2日


体力のある成犬なら水さえ与えていれば2日くらい絶食しても問題ありません。でも体力が落ちてきたシニア犬の場合はそうもいかず、様子をみながら1~2日絶食してみましょう。(Ⅰで挙げた他の症状も気にしながら)

 

老犬になるとどうしても寝ている時間が増えたり代謝が落ちてくるので、お腹が減りにくくなります。単純にお腹が減っていなくて食べない場合は、次のタイミングでご飯をあげた時に何事もなかったかのように食べてくれます。

 

老犬がご飯を食べない・食欲不振の時の対処方Ⅲ:ドッグフードを変えてみる

加齢に伴い嗅覚の衰えや味覚の変化が起こります。今まで食べていたご飯が突然味気なく感じてしまい、ご飯を食べなくなってしまうこともあります。

 

香りや食感・味(チキンからラム・サーモンなど)に変化を付けると食欲が回復するケースも多いです。また、ドッグフードを人肌になるまで煎ったりするとより香りがたつようになります。

 

但し、フードを頻繁に変えていると「食べなければまた違うご飯を出してもらえる」と勘違いさせてしまう原因にもなるので様子をみながら変えてみて下さい。

 

老犬がご飯を食べない・食欲不振の時の対処方Ⅳ:やわらかくしてあげる


老犬になると噛む力も衰え、これまでのようにドライフードをバリバリと元気よく食べられなくなる子もいます。これが原因でドライフードを食べなくなります。

 

丸のみすると消化に時間がかかり、体力が奪われてしまうのを嫌いご飯を食べなくなることもあります。この場合ご飯を軟らかくしてあげると食欲が戻ることがあります。

 

具体的には「ささみ肉を茹でた(味付け無し)汁でドッグフードをふやかして」あげたり、「ウェットフードの割合を多めにしてドライフードと良く混ぜ合わせてからあげる」などです。

 

老犬になると喉の渇きにも気づきにくくなり、水を飲む量が減ってくるので尿結石などの予防にも役立つ方法です。

 

水分の多い手作り食で材料が柔らかくなるまで煮込んだものを喜んで食べる子もいるのでチャレンジしてみて下さい。

 

老犬がご飯を食べない・食欲不振の時の対処方Ⅴ:1回の量を減らして回数を増やす


ここまでで挙げたように、老犬になると一度に食べられる量が減ってきます。

 

これは、老犬になってくると消化能力が衰えてきて一度に大量に食べると消化不良を起こすことを犬が身をもって体験・楽手する為です。

 

このような場合は一度にあげる量を減らして、ご飯の回数を増やすと良いです。

 

具体的には、一般的な成犬であれば1日2回十分な量をあげますが、老犬の場合は3~4回に分けてあげます。この時、1日分の量はこれまでと同じか、少し少ないくらいで分けてみて下さい。

 

老犬がご飯を食べない・食欲不振の時の対処方Ⅵ:消化の良いフードに変えてみる

消化の良いフードに変えてみるのも良いでしょう。「Ⅴ:1回の量を減らして回数を増やす」でも書きましたが、シニアになると消化能力が衰えてきます。

 

これまで食べていたフードをきちんと消化できず、「消化に体力を奪われてしまったり」・「体調を崩したり」ということが続き、犬が自らご飯を食べなくなることがあります。

 

例えば、犬は下記の左から右にいくにつれてたんぱく質を消化しにくくなります。

 

犬が消化し易いたんぱく質

卵>鶏肉>牛肉>小麦>トウモロコシ

 

あなたが今あげているドッグフードの原材料を確認してみて下さい。原材料の欄は左から使用料の多い順番に書かれています。

 

原材料の最初の方に小麦やトウモロコシなどの穀物が来ていませんか?そのようなドッグフードをあげていると、消化に苦しむあなたの愛犬はますます食欲が落ちていくでしょう。

 

プレミアムドッグフードと呼ばれるような、肉材料の割合が多いドッグフードに変えてみましょう。

 

老犬がご飯を食べない・食欲不振の時の対処方Ⅶ:高カロリーフードに変えてみる


この方法は、「以前よりも1回に食べる量が減ったものの元気で、少しずつ体重が落ちていく場合」に有効な方法です。

 

単純にこの場合は無理に今まで食べていた量と同じだけ食べさせる必要はなく、食べる量が減った分、高カロリーなドッグフードに変えてあげれば体重の減少も食い止めることができます。

 

但し、成犬の時と比べると代謝が落ちているので高カロリーフードに変えることによって太ってしまうことも考えられます。

 

突然今までの倍近いカロリーのドッグフードに変えたりせず(物の例えです)、少しずつ高カロリーのものに変えていってみて下さい。

 

老犬がご飯を食べない・食欲不振の時の対処方Ⅷ:食べ物の高さを調整してあげる

老犬の中でも10代半ば~10代後半くらいの犬にご飯をあげる時には、ご飯皿を台に乗せるなどして犬が下を向かなくても良いように高さを調整してあげて下さい。

 

例えば小型犬の15歳・大型犬の10歳と言えば、人間でいうところの70代半ばに当たります。もちろん70代半ばでまだまだ元気な方もいらっしゃいますが、やはり若いころのように自由が利かなくなっているはずですよね?

 

もしかしたら、本当はお腹が減っているんだけど下を向いて食べるのが大変なのかもしれません。

 

犬がドライフードを食べない・食欲不振の時の対処法Ⅸ:ちょい足しレシピ

今までも手作り食を食べていた子ならより消化によいものや嗜好性の高いレシピにすることで食べてくれるようになるかもしれませんが、今までドライフードだった子がいきなり食べなくなったからといって完全な手作り食にしても食べてくれるケースは稀です。

 

まずはドライフードにちょい足しでいつもと違う食感やトッピング感覚で食欲が戻らないか試してみましょう。ただ、事前に犬が食べて良いもの・中毒を起こすものを調べてから始めましょう。

 

 

食材 調理方法
焼く・茹でる(生は非推奨)
刺身用なら生・焼く・茹でる
野菜 細かく刻む・角切り・茹でる・焼く・すりおろす・蒸す
乳製品 無糖ヨーグルトやヤギミルクをそのままかける

 

具体的には上記を参考にして下さい。焼く・茹でる場合の味付けは不要です。肉は細菌がいることもあるので極力加熱しましょう。

 

その子によって生の角切りで食感を楽しみたい子・硬いのは苦手でペーストやぐずぐずに煮てあるのが好きな子がいるので上記を元に色々と試してみて下さい。

 

給餌量の3分の1程度減らして、変わりに野菜やお肉をトッピングしてあげましょう。最初は食べてくれない事もありますが、続けていくと次第に愛犬の好みが分かってきます。

 

また、ちょい足しレシピをする場合はドライフードとよく混ぜ合わせてあげましょう。犬は猫と違い甘味を感じるセンサーがあるので野菜だとカボチャやサツマイモは嗜好性が高いですよ。

 

老犬がご飯(餌)を食べない&飲まない時の余命は?

その子の体力にもよりますし、水を全く飲まないのか1口・2口程度は舐めるのかによっても変わる為、一概には言えませんが、老犬が食べ物だけでなく水も受け付けなくなると余命としては2~3日を覚悟した方が良いでしょう。

 

獣医から長くないと診断されてからも1ヵ月ほど頑張る子もいます。最期についても病気の有無やその子によって安らかにその時を迎える子と、最期まで必死に生きようとする子がいます。

 

死期が近づき弱ってくると下痢や嘔吐(吐く)といいった症状が現れる子もいます。ガンの末期といった場合、苦しませたくないという想いから安楽死を検討する飼い主も少なくありません。

 

寿命を迎えるとしても安楽死を迎えるとしても、可能であればできるだけの看病をして最期を看取ってあげて下さい。手を尽くしてあげることで「あの時もっとこうしてあげればよかった」といった後悔が少なくなります。

 

稀なケースではありますが、後悔が強いと「後追い」や「喪失感から立ち直れない(ペットロス)」といったことにもなります。お金をかけて延命する必要はありません。傍にいてあげるだけで充分です。

 

「あなたにできること・愛犬がして欲しいと思っているであろうこと・あなただからしてあげられること」をしてあげて下さい。

 

老犬が寝てばかりでご飯(餌)を食べない!これって大丈夫?

老犬になってくると筋肉量や内臓機能の低下によってご飯を食べなくなってきます。(食べる量が減ってくる)ただ、急激な体重減少(10%減)などが見られなければ様子を見て良いでしょう。

 

老犬は成犬とは違い、一日の睡眠時間が平均して18時間を超えます。1~2時間前後することもあるので睡眠時間についてはそれほど気にする必要はありません。

 

また、シニアになると上記が理由で代謝が落ちます。なので必要とする栄養も少なくなるので小食になります。でも代謝が落ちているので食べる量が減っても体重は変わりません。

 

一日に食べられる量が減ってしまうのでおやつをあげている場合はやめましょう。おやつは消化に悪いものが多く、栄養価も低いので無駄なカロリーになりがちです。

 

但し、嘔吐や下痢・便秘・おしっこの増減・元気がない・疲れやすい・運動を嫌うといった「食べない」以外の症状がある場合は病気の可能性もあるので早めに受診しましょう。

 

寝たきりの老犬がご飯(餌)を食べない時の対処法

愛犬が寝たきりになると食事にも気を使います。ドライフードはぬるま湯でふやかして消化によくしたり、小さめに砕いて飲み込み易くしてあげましょう。

 

流動食を食べる子の場合はシリンジ(針の無い注射器)などを使って与えます。どちらにしても与える時の姿勢には注意が必要です。

 

誤って食べ物が気管に入ってしまうと肺炎の原因にもなる為です。また、体力が落ちてくると飲み込む力も衰えてきます。決まって食べた後に吐いてしまうようなら獣医に相談してみましょう。

 

きちんと呑み込めているか喉元をさすりながら確認します。また、シリンジを2種類用意して食べ物と水を交互にあげると飲み込み易くなります。

ドッグフード業界の恐ろしい事実がついに判明・・・

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